シナリオ特訓道場

シナリオに関するあれこれを書いてきます

9月度「めくるめく惑星のバーストシティズン」#1

こんばんは、カモトモです。




【量子重力理論】時空間は存在しない「この世界はデジタルだった」


この前、イチゼロライブさんの動画で


「世界はデジタル(*)」だ、


みたいな話を見ました(めちゃくちゃおもろかったです)


*「デジタル」とは数字が0→1と変わるように、切れ目がはっきりしていること。
 「アナログ」とはアナログ時計のように切れ目なく変化していくこと。
(🖕これ僕の理解なんで間違っているかもです。)


9月に変わり、一気に風の吹き方が変わって


セミもおとなしーくなって


なんだか、難解な物理理論の片鱗が見えた気がしました。



さて、


今回は、9月度「めくるめく惑星のバーストシティズン」の一話目。。。
シナリオマラソンスタートです。



では、行きましょう。


第1話 友の祝賀会


(回想)
○開拓船・甲板(夕)


夕日がオレンジ色に染めた木製の開拓船。
甲板には、ウェイド(5:当時) とカルロス(36:当時)
以外は、点検作業をする数名の船員しかいない。
ウェイドとカルロス、甲板の


カルロス、ウェイドの前に屈んで


カルロス
「父ちゃんな、遠くでお前たちを守るから。
 だから
 おまえは、近くで家族を守ってくれ」


ウェイド
「パパ、どっか行っちゃうの?」


カルロス
「みんなが住めるところ探すんだ。ジャングルとか、サバンナとか探検して」


ウェイド
「パパすごい、探検団だ。僕もついていっちゃだめ?」
とモジモジする


カルロス、苦笑いしながら
「お前がついてきたら家族守れないだろ。
 母ちゃんとキャシー、それにじいちゃんのこと、
 頼んだぞ」


ウェイド
「パパ、僕そんなに強くないよ」
と下を向く。


カルロス
「なーに。心配すんな。お前は父ちゃんの子だ」
「そうだ」


カルロス、ポケットから小さいロケットのペンダントを取り出し
ウェイドの首にかけ長さを調節する。


カルロス
「これでつよくなったぞ」
とウェイドの胸を小さく叩く


ウェイド、ペンダントを握る。


カルロス
「守ってくれるな」


ウェイド
「うん、わかった。約束する」


カルロス、ウェイドを抱きかかえ
カルロス
「よーし、今日はごちそうにしよう」


ウェイド
「うん」


にっこり笑うウェイドの顔。



(回想)終わり


○ロックドリンコ・ボックス席(夜)
大衆酒場でありながら、おしゃれさを残すバー。
10人ほど座れるカウンターがあって、3〜4人がけのテーブル席が3個ほどある。
ボックス席で食事をとるウェイド(19)とリック(19)。
ウェイドトリックの前にはそれぞれ空のコップが一つ置いてある。


ウェイド、チキンを片手に
「なぁ。リック、今度のスカイホークスのトレード誰だと思う?」


リック
「それは落ち目のメイザーでしょ、この前のシーズンの得点率ひどかったし」


ウェイド
「メイザーにプレーを期待しちゃだめだよ。
 派手さがかっこいいんだよ」


「こう相手を威嚇したりしてさ」
 と目つき悪くリックに顔を近づける。


リック
「ウェイドだけだよ。それ気に入ってるの
 じゃあ、ウェイドは誰が…」


カウンターあたりの客が騒然としている。


二人、周りを見渡す。


○ロックドリンコ・カウンター席
カウンターの中で、マスターが注文を聞いている。
カウンター席は、男が二人座っていて
一人はうなだれて突っ伏している。
カウンターの横にはテレビが吊り下げられている


テレビを眺めながら
男1
「おい、起きろって。BCS、今年誰だろな。オレだったりしてな」
と男2の肩を肘でつつく。


突っ伏しながら
男2
「D…G…S?」


男1
「バカ、BCSだよ。BCS。バーストシティズンセレクション。
 今年は俺が選ばれんだぜ、きっと」


男2
「んなわけあるか」
としゃっくりをする。


男1、一気に飲み物を飲み干す。


テレビの声「…続いてBCSの推薦状況についてですが
      推薦委員のジャック・コリー氏は、今年度のバーストシティズンの候補に
      リック・サンチェスさんを選んだことを明らかにしました。
      コリー氏はその選出理由として次のように答えました…」


○ロックドリンコ・ボックス席
テレビを食い入るように見るウェイドとリック。
ウェイド、持っていたチキンを落とす。
リック、目をパチクリする。


二人、目を一瞬合わせ


ウェイド
「リックー。やったなー」
とリックの肩を揺する。


リック
「信じらんないよ、こんなことって」


ウェイド
「まじすごいよ、リック。あ、そうだ」


ウェイド、立ち上がり
ウェイド
「みなさーん、みなさんが今日ここにいることは奇跡です。
 なぜなら、ここにBCS候補がいるからです」
と指をさす。


静まり返る店内。


客の声
「B…C…。BCS候補だって?」


客の声
「あの子が?」


リック、周りを見て
リック
「ちょっと、はずかしいから」
とウェイドを座らせそうとする


ウェイド
「いいから」
と小声でリックにむかって話す。


ウェイド
「友を盛大に祝ってあげたいんですが
 僕たちにはカネがないんです」
と胡散臭くうなだれる。


ウェイド
「このロックドリンコでBCS候補者が出たということで
 ますます店は繁盛し、常連のみなさんも鼻が高いと思います。
 そこで、みなさん、我が親愛なる友リックを祝して
 盛大におごってやってくれやしませんか」
と大きく手を広げる


歓声が上がる店内。


客の声「いいぞ。いいぞ。じゃんじゃん食え食え」


客の声「坊主、なに食いたいんだ」


ウェイドとリック、
「ロックドリンコ、ウルトラスペシャルで」
と息ぴったりに言う。


驚く二人。
満面の笑みのリックの顔。


リック
「ありがとう、ウェイド」


ウェイド
「そんなんいうなって」


ウェイド、リックに顔を近づけ
ウェイド
「俺だってタダ飯にありつけるぞ」


マスター、飲み物3つ運んでくる。


マスター
「はい、これサービスね」
「おめでとう」
とリックに握手を求める。


リック
「ありがとうございます、マスター」
と握手をする。


ウェイドとリック、飲み物を持つ。


ウェイド
「じゃあ、改めて乾杯といきますか」


マスター、飲み物を上にあげる。


ウェイド
「かんぱーい」


一同「かんぱーい」


店中の客が歓声を上げる。


○カウンター席
空のコップが4つほど置いてある。
男1と男2が突っ伏したまま寝ている。


テレビの声
「…アンソニー・フィラー推薦委員は未だ公式に声明を出しておらず、誰がBCSに推薦されるか引き続き注目されるところです。続いて今日のマーケット…」


(続く)



いや〜、長くなってしまいましたかね。


ちょっと細かく書きすぎたかなって思います。


次回もよろしくおねがいします!



カモトモ