シナリオ特訓道場

シナリオに関するあれこれを書いてきます

9月度「めくるめく惑星のバーストシティズン」#5

こんばんわ、カモトモです。


土日でかけてて更新サボっちゃいまして


す・い・ま・せ・で・し・た。。。


実は半沢、ハマってます。なう


どうぞこのブログを
よ・ろ・し・く・お・ね・が・い・し・ま・す


って、しつこいすねww



今日は、ひさびさ更新!


「めくるめく惑星のバーストシティズン」第5話です。




第5話 醜い救世主


(続き)
○アンソニーの事務所・執務室(朝)
豪勢な宝飾品や珍しいモンスターの剥製が部屋中に飾ってある。
執務机にアンソニー・フィラー(47)が両手を頭の後ろに回して座っている。
卓上の電話が鳴る。


アンソニー、めんどくさそうに受話器をとって
アンソニー
「どうしたんだじょ、こんな朝早くにさ」


秘書の声
「おはようございます。フィラー先生、実は先生に会いたいという方がみえまして」


アンソニー
「なんだじょ。なんだじょ。そんなの君がさ、追い払えばいいじょ」


秘書の声
「それがどうしてもフィラー先生に会いたいと。それに」


アンソニー
「それに。なんだじょ」


秘書の声
「バーストシティズンのマックスのご紹介です」


アンソニー
「なんだじょ。もうバーストシティズンになったやつなんて関係ないじょ」


秘書の声
「あと、こちらで調べたところどうやらエドワード大佐のご子息のようです」


アンソニー
「ホントかさ。エドワードといえばさ僕が一番最初に推薦してあげた候補者だじょ」
「ん?その子供がバーストシティズンになったら」
と壁にはられたグラフを見る。


右肩下がりの収益金グラフ。


アンソニー、首に受話器を置いて
「親子でバーストシティズンにっていい効果ありそうだじょ。『親子をバーストシティズンにした男』として僕のさ株もタケノコ登りだじょ!そしたら、支援金あつまるさ」
と卓上の金の豚を撫でる。


アンソニー
「それで、僕のさ珍しいコレクション増やすんじょ」


秘書の声
「はぁ…」


アンソニー
「まぁ、とにかく部屋につれてきてくれじょ」


秘書の声
「はい、かしこまりました」


窓の外を見ながらニヤニヤするアンソニー。


○同・エントランス
いかに豪邸という風なきらびやかな装飾のエントランス。
受付のところでウェイドとマックスが立っている。


ウェイド
「マックス、ほんとにうまくいくのか」
「アンソニー・フィラーって、候補者にロクに支援しないで集まった支援金で趣味の悪いガラクタを集めているって話だぜ。それが金にならなそうな俺なんか推薦するか」


マックス
「お前が何でもいいからBCSになるっていうから連れてきた。文句言うな」


秘書、2階に続く階段から降りてきて
秘書
「運が良かったわね。フィラー先生がお呼びよ」


ウェイド、拳を小さくあげる。


マックスにハイタッチを求めるもマックスが無視して階段を登る。


ウェイド、追いかけて
ウェイド
「そういうところどうにかしろよ、ホント」


マックス
「子供だな、お前」


階段を登っていくウェイドとマックスの後ろ姿


○同・執務室
アンソニー、グラフにペンで何やら書き込みをしている。


秘書の声
「失礼します」
と、ウェイドとマックスが先に秘書が後から部屋に入ってくる。


アンソニー、ペンを慌ててしまい二人の前にくる。


アンソニー
「よく来てくれたじょ。まま、そこにすわってさ」
と高そうな応接用のソファに案内する。


おそるおそるソファに座るウェイドとマックス。


アンソニーも座り指を鳴らし
アンソニー
「君、あったかいティーお願いじょ」


秘書
「かしこまりました」


ウェイド
「あ、はじめまして。俺、ウェイド・エドワードって言います」


マックス
「おれは…」
と話を遮るようにマックスの方に手を向けるアンソニー。


マックス、一瞬目を大きくする。
ふてくされたように腕を組んで下を向く。


気まずい空気が流れる。


ウェイド
「あの、俺を…BCSに推薦してください」


アンソニー、前かがみで
アンソニー
「いいじょ。いいじょ。待ってたじょ。君みたいな逸材!」
とウェイドの手を握る。


ウェイド
「え、おれが」


アンソニー
「そうだじょ。そうだじょ」
「君のお父さん、BCSなんだじょ」


ウェイド
「どうしてそれを」


アンソニー
「僕はさ、なんでも知ってるんだじょ」


秘書
「失礼します」
とカップをそれぞれの前に置く。


ウェイド
「いいんですか。ぼくで」


アンソニー
「いいんだじょ、いいんだじょ」


ウェイド
「じゃあ…おねがいします」


アンソニー
「決まりだじょ」
とカップを口にする。


ウェイド、目をパチクリさせる。


ウェイド
「え、これだけおわりですか」


アンソニー
「そうだじょ」
「あ、そうだ」
と立ち上がり、執務机の引き出しから一枚封筒を取り出す。


アンソニー
「まあ一応これもらってくれじょ」
と封筒をウェイドに渡す。


それをひらくと「ウェイド・エドワード様 あなたはアンソニー・フィラー事務所がBCS候補者として推薦いたしました。つきましては…」との手紙


ウェイド
「あ…ありがとうございます」


アンソニー
「さ、かえったかえった。僕は忙しいんだじょ」
ウェイドとマックス、立ち上がる。


アンソニー
「特訓とか諸々は秘書から連絡させるから。よろしく」


秘書、小さく会釈をする。


アンソニー、勢いよく椅子に座りカタログを開く。


ウェイド
「じゃあ、し、失礼します」
とマックスともに部屋をでる。


○同・エントランス
階段からウェイドとマックスが降りてくる。


ウェイド
「なんかあっけなかったな」


マックス
「推薦委員なんていい加減だからな。支援金が集まればいいんだ」


ウェイド
「おれが推薦されて支援金があつまるのか」


マックス
「さぁな」


マックス、ウェイドの少し前を歩き振り返る。
ウェイド、立ち止まる。


マックス
「ウェイド、俺はここまでお前を連れてきた。俺に借りがあるはずだ。
 そこで俺の頼みを聞いてほしい」


ウェイド
「どんなことだ」


マックス
「この前、おれが入植地開拓部門のことについて話しただろ」


ウェイド
「父さんの行方不明にバースト社の幹部が関わっているってやつか」


マックス
「そうだ。バースト社の幹部たちの秘密を探るのを手伝ってほしい」
「行方不明になったことと幹部たちの思惑のつながりを明らかにしたい」


ウェイド
「もちろん、手伝うさ。俺も父さんの行方を知りたい」


マックス
「あとはお前が選考に通るだけだ」


ウェイド、拳を握る。


マックス
「どうした」


ウェイド
「リックと。リックと争わなくちゃいけなくなる」


マックス
「リックか。お前の親友だっけか」


ウェイド
「あぁ。小さい頃から遊んでた。あいつ、いつもバーストシティズンに憧れてた」


マックス
「そうか」


ウェイド
「…けじめつけないとな…」
と歩き始める。


○スカイロックストリート(夜)
多くの人が行き交う繁華街。
大きなビルの壁面に大型の液晶ビジョンがある。


アナウンサーの声
「BCSの推薦に関する情報です。アンソニーフィラー氏が今日午後、ウェイド・エドワードさんをBCSの候補として推薦することを発表しました。アンソニー氏の会見の様子です」


アンソニー
「ウェイドくんはさ、お父さんがバーストシティズンなんだじょ。だから、きっと選考に通るとおもうんだじょ。それに、ウェイドくんは…。?あれ、なんでバーストシティズンの候補になりたいんだじょ?」
「ごほん、とにかく親子でバーストシティズンに選ばれれば史上初だじょ。この快挙にみなさんの力をさ、貸してほしんだじょ。よろしくだじょ」


アナウンサーの声
「以上、アンソニー氏の会見でした」


ビジョンを眺める人たち


ビジョンを眺めるリックの後ろ姿


(続く)


以上ですー。
アンソニーって気持ち悪いスネ


バイナラ


カモトモ